2010年03月19日

総務省の介入は「遺憾」 清瀬市の女子生徒自殺報道で民放連会長(産経新聞)

 総務省が在京の民放テレビ局5社に、東京都清瀬市の女子中学生の自殺報道について取材手法や内容を問い合わせるメールを送った問題で、日本民間放送連盟の広瀬道貞会長は18日の定例会見で、「番組問題で政府が介入すべきではないという立場からいえば、十分問題。大変遺憾に思っている」との見解を示した。

 広瀬会長は「何かあれば政治家から問われる前にきちんと聞いておかないといけないという雰囲気が残っていたのでは」と指摘。「政府には改めてもらわないといけない。政権も交代したこともあり、あるべき姿に戻していくいいチャンスだと思う」と述べた。

 このメールは5日、総務省地上放送課の課長補佐が送付。遺影や生前写真を使ったかどうかや遺書を読み上げたかなどを問い合わせた。一部の放送局は回答を断り、同省は9日に質問を取り下げた。

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2010年03月17日

「プライド守るため私たちの命を利用」被害女性が加藤被告を非難(産経新聞)

【法廷ライブ 秋葉原殺傷 第5回公判】(12)

 《加藤智大(ともひろ)被告(27)に腹部を刺されて重傷を負った女性被害者Gさんに対する、検察官の証人尋問が続いている。Gさんはつぶやくような小声で質問に答えていく》

  [フォト]いつもと変わらぬように見える事件現場の交差点

 検察官「家族は心配していましたか」

 証人「実家は遠くにあるのですが、とるものもとらずに駆けつけてくれました。出張先から駆けつけてくれましたし、会社の同僚も病院に来てくれました」

 検察官「被害直後の周りの様子は覚えていますか」

 証人「はい、覚えています」

 検察官「事件を忘れたいと思いますか」

 証人「いえ、忘れたくないです」

 検察官「それはなぜですか」

 証人「はい、あの場所にいてたくさん亡くなった人がいますが、そういう人はしゃべりたくてもしゃべることができません。何か役に立てることがあれば、覚えていることで役に立てることがあれば…」

 検察官「事件を忘れないようにして、知りたい人に教えていきたい?」

 証人「はい」

 《検察官はここから、現場の写真をGさんに示して、写真の中の人物やいた場所などについて質問していく。写真は傍聴席からは見えないが、加藤被告とGさんら被害者の位置がどう変わり、犯行がいつ行われたのかを、検察官ははっきりさせようとしているようだ》

 検察官「次に、亡くなられた方などが写った現場の写真を見ていただきます。この写真で車が交差点に止まっていますが、その車の前の人は誰ですか」

 証人「私です」

 検察官「写真に私と書いてください」

 証人「はい」

 検察官「この同じ写真に犯人は写っていますか」

 証人「顔は写ってないのではっきり分からないですが、格好が犯人に似ている人はいます」

 検察官「それを丸く囲んでください」

 証人「はい」

 検察官「走っている白っぽい服の人が犯人ですか」

 証人「そうです」

 《検察官は、事件現場で次々に人を刺したのが加藤被告だということを、明確にしようとしているようだ》

 検察官「12時33分と記された写真を示します。どういう場面が写っていますか」

 証人「先ほど話した警察官とベージュのジャケットの人が写っています」

 検察官「それぞれを丸で囲んで警察官、犯人と書いてください」

 証人「はい」

 検察官「次の写真に犯人がいたら赤丸で囲んでください」

 証人「少しはっきりしませんが、この人と思うのはいます」

 検察官「次の写真を見ていただくと、犯人の近くにあなたはいますか」

 証人「はい。はっきりと分かりませんがいます」

 検察官「この写真であなたは犯人におなかを刺されたんですね?」

 証人「写真の前後関係からするとそうだと思います」

 検察官「この写真で道路に倒れているのは」

 証人「私です」

 検察官「私と書いて丸で囲んでください」

 証人「はい」

 検察官「最後の写真です。この写真で地面にひざをついている女の人がいますが、これは誰ですか」

 証人「私です」

 検察官「この写真の右に白い手袋と青い服の人がいますが誰ですか。左に倒れてるのは?」

 証人「右は先ほど話した警察官です。左は(亡くなった被害者の)Aさんです」

 検察官「あなたと警察官が助けようとしたAさん?」

 証人「はい」

 《次に、検察官はGさんの加藤被告への感情について、質問していく。Gさんは時折声をつまらせながら、答えていく》

 検察官「あなたは被告人から手紙をもらい、これまでの裁判も傍聴していますが、被告人に対して何か言いたいことはありますか」

 証人「被告人から見ると(殺傷対象は)誰でも良かったのかもしれませんが、私たちにとっては、私に向けられた悪意です。悪意と暴力を一方的にぶつけられました。あの時にいた人は何が起きているのか分からないまま、意識がなくなり、それでおしまい。分からないまま死んでいきました」

 「謝罪の手紙をもらいましたが、(加藤被告にとっては)自分の心を助けるためには、誰かを傷つけるのはやむを得なかったのかもしれません。しかし、私から見ると被告人は自分にわき起こる強い心に夢中で、本当にかかわるべき人にかかわっていないと感じました。『自分の言葉を分かってほしい』とか、『受け入れてほしい』とか自分のことばかり」

 「私はこの事件を一般化して理解してほしくありません。これは加藤さんが起こした個人的な暴力事件です。被害者や遺族に死刑を望ませたりするのがどんなに残酷なことか分かってほしい。自分のプライドを守るために、私たちの命を利用しているのを分かってほしい」

 「事件が起きたときに、私や私の周りの人を助けてくれる人もいました。自分の身の安全を確保できない時に、見知らぬ誰かを助けるために一歩踏み出してくれた勇気に感謝しています」

 検察官「先ほど声を詰まらせていましたが大丈夫ですか」

 証人「はい」

 検察官「事件を一般化してほしくないとおっしゃいましたが、(初公判で)『(他の人に)同じような事件を起こしてほしくない』と被告人が言っていたことに対して、そう思ったんですか」

 証人「はい、そうです」

 《加藤被告は、メモをとりながら、斜め下の方を向いたまま、表情を変えることもなかった。Gさんに対する検察官の質問はここで終了した。次に弁護人の質問に移る》

 =(13)に続く

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2010年03月12日

高橋洋一の民主党ウォッチ 民主の郵政民営化見直し 政策能力が酷いこと示すいい実例(J-CASTニュース)

 マスコミはまったく注目していないが、民主党の政策能力が酷いことを示すいい実例がある。2010年2月24日、塩崎恭久衆議院議員(自民党)が提出した質問主意書に対する3月5日に閣議決定された政府回答である。

 塩崎議員の質問は、政府の郵政民営化の見直しに際して、将来像を表すシミュレーションを行うか、という素朴かつ本質的ないい質問だ。これに対する回答は、「試算は可能だが、日本郵政の経営なので、政府としてシミュレーションの結果に責任を負うことは困難である」と、責任を負いたくないという本音がでてしまった。これは珍しい回答だ。

■答弁と違って、「数字」はごまかしがきかない

 このように政府の官僚は対外的に数字を出すのを極端に嫌う。嘘が一発でばれるかもしれないからだ。後で適当に言い逃れができ、責任を追及されないように、抽象的な答弁をする。だから、国会では大きな方向を示すおおざっぱな議論のほうが、都合がよい。ネチネチと事実や数字を質問する議員は要注意だ。だから、事実を踏まえた上に、将来像に関する試算や各種のシミュレーションまで議論が行われることはまずない。

 ところが5年前、郵政民営化が国民的議論になった時には、そこまで徹底した議論が行われた。実をいえば、当時の民主党らの郵政民営化の反対勢力が、政府側がシミュレーションをだすことを生理的に嫌っていることを承知の上で、わざと政府に要求したのだ。

 私は、当時の竹中平蔵・郵政民営化大臣のもとで、郵政民営化の基本方針をつくり、その法案化と数値化の両方の作業をしていた。法案化はそれなりに大作業であったが、時間と人をかければできた。ところが、将来像をすべて数値化するシミュレーションは、法案化の何倍かの知的労力を必要とした。しかも、言葉の上で繕える話も、数字ではごまかせない。

 例えば、郵政について、民間経営のもとで収益を上げつつ、一切の国民負担をかけずに、一定の公共サービスを提供できる仕組みを構築するという答弁は1、2分で書ける。ただし、これをどのくらいの収益が可能性としてあり、そのなかでどのくらいの公共サービスが可能であるのかを数値化することは1、2週間の作業が必要だ。竹中大臣は、文系ばかりの官僚が作文を書けても計算はできないことをよく知っていたので、私にできるかとこっそり聞いてきた。ただし、事態はひっ迫していたようで、私が拒否できる雰囲気ではなかった。そこで2か月の時間をもらって将来像シミュレーション作業に取り掛かった。

 郵政は、郵便、貯金、保険や郵便局と業務が多岐にわたるので各パーツに分解して細かい計算をするので多数の民間人のアシストも必要だった。その計算結果は、郵政民営化のロジックをすべて数値化したもので、何回かにわけて、政府の責任ですべて公表した。

■まじめに計算すれば税金投入は避けられない

 民営化とは、民間経営民間所有だ。政府の出資がないので、民間とイコールフッティング(競争条件平等化)になり民間とおなじ業務が可能になる。この点は、貯金や保険の金融では決定的に重要だ。金融はリスクを引き受けて収益をあげる。そこで政府からの出資があると、民間金融と対等になれず、民間との競争ができない。だから、政府出資があるうちは業務に制限が必要になる。これを株主の国民側からみれば、金融というリスクの対価で収益を得る性格上、業務の失敗で国民負担になったら困るので、あらかじめ業務に制限を課すということになる。

 民営化すれば、業務の制限がなくなるので、シミュレーションの結果、収益を年間1兆円稼げる可能性が出る。これが民営化を数値化した姿である。もちろん民営化は収益を確実に保証するものではないが、民間人の平均的な経営であれば、稼げる可能性は高い。逆にいえば、今政府が進めているように政府出資を残せば、業務の制約が残るので、収益は限界が出てくる。こうなると結局、郵政職員20万人以上を喰わすためには、最大年間1兆円の税金投入が避けられなくなる。

 このように、シミュレーションは、必ずしも将来を予測するものではなく、曖昧な点をなくし民営化の構造を数値化して明快にすることに意味がある。

 かつての野党民主党は、郵政民営化の対案を示し、独自の民営化後の経営内容のシミュレーションも出した。もっとも、そのときのシミュレーションは政府のものとほとんど同じなのに、対案がちがうという「羊頭狗肉」そのもので失笑を買った。今は与党だから、そうした無様な真似はできないだろう。といって、まじめに計算すれば、郵政民営化を見直した結果、税金投入は避けられないのが誰の目にもわかってしまう。

 また、大塚耕平・内閣府副大臣(郵政民営化担当)は、テレビ番組でかつて小泉政権の時と同様のシミュレーションを策定すると発言した。なんと言葉の軽いことか。計算はできるが、責任を負いたくないでは、話にならないだろう。

++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。著書に「さらば財務省!」、「日本は財政危機ではない!」、「恐慌は日本の大チャンス」(いずれも講談社)など。


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